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カーチス教授「TPPは成功しない」

 2010-11-27
今月はAPECが行われ、TPPの話題が取りざたされました。
尖閣ビデオの流出事件があったことで、国内ではあまり注目されていないTPPですが、実は重要な論点です。
私自身は、TPPは理論的にありえても、現在の日本外交が弱すぎるので慎重に対応することがよいと考えています。一番の問題は農業であることは言うまでもありませんが、果たしてどれほどの効果があるのかは正直分かりません。
 
本日紹介する記事は、板垣英憲氏の記事です。
 
転載始め
 
コロンビア大学のジェラルド・カーチス教授が、TPPは成功しないとコメント、菅直人首相の外交は失敗!
板垣英憲
◆コロンビア大学のジェラルド・カーチス教授(政策研究大学院大学客員教授)が11月14日午前6時からのTBS番組「時事放談」で、気になる発言をしていた。それは、「アメリカでは、TPPに関する報道は、ほとんどなく、APECで議題にされているTPPは、成功しないだろう」というコメントである。これは、かなり意外てあった。

APECとは、「アジア太平洋経済協力会議」、TPPとは、「環太平洋経済協定、環太平洋戦略的経済連携協定、環太平洋パートナーシップ協定、太平洋間戦略経済連携協定、トランス・パシフィック・パートナーシップ」という意味である。

◆TPPに参加希望しているのは、APEC参加国21か国中、わずか9か国(2010年11月現在、すでに米国、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアの5ヵ国が参加、次いでコロンビアやカナダも参加の意向を表明している。加えて、韓国の李明博大統領は13日、横浜市内のホテルで船橋洋一・朝日新聞社主筆と会見し、TPPへの参加について「APECの国々が自由貿易の方向に向かっており、どの国も(TPPを)検討している。韓国もその一つだ」と述べている。

ただし、李大統領はTPPについて「象徴的な効果はあると思うが、実質的な効果はわからない」と慎重な姿勢を示しつつ、「参加の検討を始めた」と初めて明らかにしている。韓国は3年前に合意した米国との自由貿易協定(FTA)の早期発効を求め、11日にソウルであった米韓首脳会談で決着を図ったが、最終決着を見送っている。

これに対して、菅首相と仙谷由人官房長官は、「バスに乗り遅れるな」「環太平洋の孤児になるな」などと、国内世論を煽り続けていた。

◆となると、菅直人首相が、熱を入れてきたTPP参加表明は、一体何だったのかを根本から説明してもらわなくてはならない。単に、APECで脚光を浴びたいだけのパフォーマンスにすぎなかったのか、疑わしくなる。菅首相のAPEC外交は、明らかに失敗したと断言してよい。

米国、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアの5ヵ国に、次いでコロンビアやカナダ、韓国の2か国、計7国が、TPP参加国になり得るというのは、ある程度理解できる。だが、これ以上は、日本を含めて、容易ではない。だから、ジェラルド・カーチス教授が発言しているように、米国のジャーナリズムが、本気で報道していないのは、ある意味で当然なのであろう。

◆菅首相は、APECと各国首脳との会談が成功したと記者会見を力説していたけれど、実態、惨憺たるものであった。とりわけ、中国の胡錦濤国家主席やロシアのメドベージェフ大統領は、菅首相を外交の相手して認めていない。それどころか、米国オバマ大統領も、普天間米軍基地の辺野古基地への移設が確定していないことから、依然として菅政権を信用していないのである。

こうしたことから、APECが必ずしも成功したとは言えない状況下、菅政権は、内閣支持率が20%台に急落していることも手伝い、TPPへの参加は、単なる夢幻に終わってしまう可能性が大である。菅首相は、マキャベリズムが飛び交う国際外交の場で、ただの外交オンチ政治家としてその汚名を石柱に刻まれれば、これもまた痛烈な皮肉である。
転載終わり
 
独自の視点で様々な文章をお書きになっている板垣氏ですが、TPPに関しての記事は私が考えていた内容がかなり入っています。また、コロンビア大学のカーチス教授は、TPPは成功しないと言い切っています。国際政治経済は、原則自由貿易ですが、アメリカでさえ自由貿易とは言えない領域を持っています。また、WTOにはセーフガード条項があるため、急激な輸入による救済措置が許されています。世界は決して自由貿易ではないのです。その中で、二国間や地域による自由貿易体制を作り上げるプランは数多く存在しています。例えば、EUです。域内の貿易や投資は自由化するが、域外は関税等がかかるというものです。
 
ただし、TPPは原則自由化路線ですが、各国は段階的に自由化をしていくということで、かなり当時国の裁量を与えています。経済外交の本場として、果たして日本政府はどれほど対応ができるかが課題となります。対応を間違えれば、国内の農業が壊滅的な打撃を蒙ることも十分にありえます。また、日本が自由化しても、外国は予想通りに自由化しないかもしれません。このように、国際政治は駆け引きが主流となります。よって、利害と利害がぶつかり合うため、なかなかうまくいきません。
 
アメリカ、中国、韓国は慎重な姿勢を見せているのも理由があります。
やはり、日本も慎重に議論を重ねて効果を見極める必要があるでしょう。
安易に飛びつかないことが、現時点では賢明のように思えます。
 
 
 
 
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