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海外記者が見る日銀の金融政策

 2012-04-27
2012年2月14日に事実上のインフレ目標値を導入した日本銀行(以下日銀)。1%という低い目標値や本当に長期国債を購入するのかどうかの論点はあるにせよ、これまで金融緩和に懐疑的だった姿勢からは大きな前進だとする視点もあります。

海外の記者や経済学者も反応を示しており、日本の動向が注目されているのは間違いありません。そこで、比較的よくまとまっているFTの記事を下記に転載しておきます。


転載始め


日本の中央銀行家は特に保守的な性格を持っている。1980年代後期にその国はバブルと、それに続いての失われた20年に苦しんで、当局はますます用心深くなっていった。それゆえ、2月に日本銀行が明白に指針を変更して、資産購入の拡大とインフレ「ゴール」への移行を発表した時には――たとえ後者が他の国で実施されているより明白な「ターゲット」でなかったとしても――市場に十分な影響を与えた。

株式市場はそれをきっかけに回復して、それが政策立案者や投資家に安心感を与えることになり、やっと通貨が弱くなり始めた。

だが、上昇局面は長続きしないかもしれない。過去数週間、積極的な金融政策を採るという日銀のコミットメントを疑問視する見方が再浮上してきている。なにしろ議長である白川方明自身が中央銀行による国債購入の増加に警告を発しているくらいだから。

確かに、最近、当局は有望な成長産業を支援するよう設計された貸付プログラムを拡張した。だが、それは些細なことにすぎない。真に重要なのは、結果として、中央銀行が資産購入を進めて、バランスシートを拡大するかどうかだ。これまで、それを行う形跡はほとんどない。

日銀が懸念していることはよく知られたものだ。金融政策は経済の潜在成長率を引き上げるのには不向きだと考えられている。利子率はすでにゼロで、流動性は飽和している時に、もっと円を刷ってもヒモを押すようなことにしかならないだろう。実際、唯一結果が出るのは単なる資産バブルの再来かもしれない:お金を増やすことは、問題を増やすだけというわけだ。

疑いなく、当局には一理ある。さらに貨幣を増やすことは日本の病気にとっての魔法の解決策ではない。だが、より積極的な行動を採るのを躊躇うことにも同様にリスクがある。とりわけ、政策が右往左往すること自体信用を損なうものになる可能性があるのだから。結局、中央銀行にとって最も価値のある通貨は信頼性である。政策を決定的に変更することを明らかにした後には、日銀は明示されたゴールを達成することに真剣なことを示す必要がある。さもないと、弱い円や活発な資産価格を含む、金融市場との激闘の末に得られたものは速やかに蒸発してしまうかもしれない。

日本の問題に立ち向かうために、金融政策が最も効果的なツールかどうかは、この際、二次的なものに過ぎない。中央銀行の行動が効果を発揮するには人々の予想に働きかけ、それを注意深く育てていく必要がある。最終的に中央銀行がそのゴールを達成できなかったとしても、少なくとも達成しようとしていると認識されなければならない。もちろん、言葉を語るより行動で語るほうがよく聞こえる。だが、中央銀行の世界では、言葉は金融政策がその実効性を確保できるようなものにする必要もある。

頭に浮かぶ3つの提案がある。最初に、日銀は資産の購入を拡張することができる。これまで、日銀は残存期間が2年までの国債を買ってきた。このことは、中央銀行がどこまでのそのコミットメントを広げるのか疑わせる要因になってきた。そのような国債は繰り延べされないとすれば、短期で払い戻されるものだから、景気刺激効果はすぐに立ち消えになる。

残存期間5年までの国債を買うと発表すれば、景気押し上げ効果はもっと持続するだろう。株式のようなもっとリスクのある資産を仕入れることはそのシグナルをさらに増幅するだろう。一定の間、情況が好転していけば、刺激策はいつでも他の手段を使うことによって引っ込めることができる。

2番目に、当局はインフレのゴールを達成しようとする時期を明示することができる。期限は非常に重要だ。しかしながら、これまで彼らは単に「中期から長期的に」物価を安定させることを目標にするものとして、後にその範囲を数年という単位で規定していると発表しているだけである。

たとえば、2年というようにそのゴールをもっと厳しくすることによって、ずっと力強いものであることを証明できるはずだ。実際、ある期間内に1パーセントといった具体的な期限を設けることは、企業や消費者や投資家に進捗状況を図る手段を与えることになるので―――たとえ最終的に目標が達成できなかったとしても――実際のゴールよりも重要なものになる。

3番目に、金融政策の限界に関して日銀がどうにもならない状況にいる中で、政府と大取引(a grand bargain)を取り決めることができる。段階的な増税を含む、もっと積極的な構造改革に回帰することを条件として、日銀は意義のある金融政策の緩和を約束することができる。この場合なら、中央銀行家は少なくとも経済の基礎構造を向上させることによって硬くなったヒモを押すことができる。さらに言えば、時間を追って税率を上げることにより、投資家は、日銀がその購入を止めても、その過大な債券市場がふらつくことはないと安心感を得ることにもなる。

中央銀行というのは扱いにくい仕事である。最近は通常の時代にも増してそうだ。日本は特にいらだたしい一連の問題に直面している。デフレが確立して、人口は減少していて、さらに世界的な不確実性は地域的な苦しみを悪化させるのみだ。金融政策は万能薬ではないが、永久に効果がないわけではない。以前、日銀はもっと積極的に行動して、過年度よりもバランスシートを拡張させることにより物価と成長にポジティブな効果を与えることができた。最近の景気回復により更なる緩和策を取ることへの緊急性が減少しているとしても、今は躊躇っている時ではない。日本銀行は言葉を行動で示す必要がある。それ以上に市場を喜ばせるものはない。そして、詰まるところ、それにより経済はもっと健常になるのだから。
 転載終わり



確かに、この記事にあるように、日銀の見解が全て間違っているわけではありませんし、金融政策が万能の解決策というわけではありません。問題は、何もしないことへのリスクと日銀がしっかりと行動に移すことへの信頼性です。市場の期待を変えていくには、日銀のコミットメントが極めて重要です。

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    2012年2月14日に事実上のインフレ目標値を導入した日本銀行(以下日銀)。1%という低い目標値や本当に長期国債を購入するのかどうかの論点はあるにせよ、これまで金融緩和に懐疑的だ
【2012/04/27 11:23】
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