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経済政策を考慮するなら、ミクロ経済学を無視するべからず

 2012-07-02
経済学シリーズが、意外にも反響があったものですから、今回はミクロ経済学について書きます。

私の専門は国際経済学でした。主に貿易の経済効果を研究しましたが、完全競争ではなくて独占や寡占、独占的競争を扱った不完全競争下の貿易理論をあつかっていました。この分野は、ミクロ経済学の分析が主流で、国際貿易と産業組織論が合わさったような内容です。税金や規制を扱う分野を「公共経済学」とも呼びますが、いずれにしても分析手法は同じです。早稲田大学では、財政学・金融論・国際経済学を「応用経済学」と呼んでいました。つまり、一定の分析手法を政策研究などに応用することを指します。

前回紹介したスティグリッツの教科書が優れている点は、経済学の基本的理論を使って現実の動きをしっかりと分析していることです。ちまたに、「経済学は使えない」と言う方が多いですが、私から言わせればしっかりとマスターしてからそういうことを言って欲しいと思います。現在の経済学でも、相当なことが分析できます。問題は、ミクロ経済学の計量的手法がマクロに比べて不足しているか、あったとしても現実の政策にダイレクトに使用できるか否かです。

マクロ経済学と違って、ミクロ経済学では消費者、生産者、政府の余剰分析を使って政策効果(厚生効果とも言う)を研究します。例えば、幸福実現党がよく主張している消費税増税の効果は、ミクロ経済学を使って特定の市場を研究することもできます。あるいは、TPP参加による経済効果もミクロ経済学を使って説明ができます。

ある首相が乗数を答えられなかったことがありますが、余剰分析をマスターしている政治家や大臣は皆無ではないかと思います。近年では、情報の経済学が発達していますので、金融市場の分析が一段と活発になりました。金融政策としては日銀に直接引受を提言していますが、それはあくまでもマクロ的な一提言に過ぎません。今の主流は、金融市場の規制をどうするのかという問題が重要性を増しています。リーマン・ショック以降、学会での注目は行き過ぎた金融市場の規制緩和にあったのではないかということでした。金融市場は、借り手と貸し手の間に情報の非対称性がある分野とも呼ばれ、完全競争ならびに完全情報を仮定が適用しにくい分野です。その時に役に立つのが情報の経済学です。01年にノーベル経済学賞を受賞したスティグリッツは、この分野の先駆者として受賞されました。パイオニアが書いた情報の経済学の基礎が学べるという意味でも、先日紹介したスティグリッツの教科書は優れています。


近年のマクロ経済学は「ミクロ的基礎づけ」と呼ばれており、ミクロ経済学の手法が多用されています。

数式が多いため、とっつきづらいのは事実とはいえ、基本的な手法や論理をマスターしていれば問題ありません。余力があれば、経済学に使用する数学をマスターすればよいでしょう。高校数学を復習するだけで、ほぼ既存の経済学をカバーすることができます。それ以上を目指す場合は、微分方程式や差分方程式、確率過程論のマスターが必要になりますが、大学院生か研究者にならない限り、必要性はないでしょう。ただ、興味があればぜひ挑戦してみて頂ければよいと思います。ここまでくれば、御用学者や官僚に騙されることはないでしょうし、彼らの論理を見破ることはできます。



私自身、偶然ではあったのですが、経済学を専攻していて本当によかったと思います。政治の世界に入っても、必要性が減ずることはありません。経済政策はマクロだけだと思ったら大間違いですので、我が党の候補者たちもミクロ経済学をマスターすることをお勧めしたいと思います(ちょっと偉そうに言ってしまいました(ー_ー)!!でも、これは大事です!)。
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